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2018年02月07日

愛情いっぱいに育てた黒豚は全国的に高評価「増元黒豚農場」

鹿児島ブランドの代表格ともいえる「かごしま黒豚」。鹿児島県黒豚生産者協議会が定める厳しい指定基準をクリアしたものだけが「かごしま黒豚」として出荷することができます。
伊佐市でも自然豊かな環境を活かして黒豚の生産・肥育を行っている農場があります。
今回紹介するのは伊佐市大口の山間部にある「増元黒豚農場」。
この農場は現在母豚95頭、子豚1,000頭程をかかえており、年間1,600頭程の黒豚を出荷しています。

この農場の初代である増元修身さんは、昭和48年にこの農場を設立して以来ずっと黒豚の生産・肥育一筋45年。
大ベテランながらもいつもにこやかな笑顔から溢れるやさしさが印象的で、二代目となる息子さんも含め現在3人でこの農場を営んでいます。
増元さんの育てる黒豚は、関東の大型スーパーから直々の指名が入るほど高い評価を得ています。
肉質は歯切れがよく、脂は噛むと甘みがありくせがなく、火を通してもほとんどアクが出ない。増元さんの育てる黒豚はまさに「かごしま黒豚」の特徴を見事に感じられる品質そのものです。

そんな増元さんの黒豚の生産・肥育方法はかなりのこだわりがあるそう。
まずは自家製のエサ。かごしま黒豚は肥育の後期にサツマイモを10~20%添加した飼料を60日以上与えることが定められていますが、増元さんはさらに焼酎かす、麦などをブレンドし発酵させた農場特製のエサを与えています。そうすることでさらに、脂にクセやくさみがなくなり甘みが増します。
次に、のびのびとした自然豊かな環境での長期飼育。農場内には黒豚を放牧する運動場を設けており、勾配のある場内を駆け回る黒豚は足腰が強く、またストレスが少なく健康に育ちます。さらに一般的な豚より60日程長い240日間じっくり飼育を行うことで、やわらかく、締まった肉質の黒豚が育成されます。

増元さんは「手間暇掛けてこそが、黒豚だよ」といいます。
黒豚と毎日顔を合わせ、その日の気候や黒豚の体調に合わせて与えるエサを調整します。増元さんが農場に入ると黒豚たちもすぐにそれに気づく様子。またお産は付きっきりで立ち会い、年中休みなく黒豚の面倒をみます。
黒豚たちを見つめる増元さんの表情はまるで子どもを見守るやさしいお父さんのよう。言葉こそ話さないものの、増元さんのやさしさ触れた黒豚たちの表情はとてもリラックスしているように見えました。
愛情たっぷりに育てた分、黒豚を出荷するとき、実はいつも寂しい気持ちになる・・・そんな本音も話してくださいました。

増元さんの育てる黒豚は、農場に隣接する直売所でも購入できます。
バラやロースの他、生ハムやボンレスハム、ウインナーといった加工品も人気なんだとか。
伊佐の山間部の少しわかりづらい場所にありますが、地元の人だけでなく鹿児島市内からわざわざ何度も購入に来られる方もいるほどファンも多いそうです。
少人数で農場を営んでいるため、基本的に直売所にスタッフは不在です。ご購入希望の場合は畜舎へお立ち寄り頂き、増元さんにお声掛けくださいね。
愛情いっぱいに育てられた黒豚たちも見ることができるかもしれません。
増元黒豚農場
伊佐市大口田代1527-7
※直売所は年中無休。ご購入希望の場合は畜舎へお立ち寄りください。