自然豊かな風景が広がる鹿児島県伊佐市・さつま町。この地には野草薬草が多く自生しています。ここに住まう人々は昔から身近な存在である野草薬草を毎日の暮らしに取り入れ怪我や病気の対処や健康維持に活用してきました。しかし時代の流れとともにこれら薬草文化もいつしか姿を見ることが少なくなってきました。
そこで私たちは、野草薬草をつかった健康まちづくり“カラダにやさしい取り組み”の一環として「伊佐薬草の杜」を設立しました。
身近にある野草薬草とその使い方を、地域の人々へ改めて知ってもらい生活に取り入れてもらうことで「伊佐市・さつま町の人々が健康になる」ことを目指す取組みです。
身近な野草とは言え立派な民間薬でもありますので、継続して食べることにより身体に対してやさしく応えてくれるのです。
まるで“おばあちゃんの薬箱”のように、やさしさが身近に感じられるような健康のための知恵が詰まった薬草園にそんな想いで日々整備しています。
伊佐薬草の杜には、伊佐市・さつま町に自生するものを中心に植栽してあります。
「元気なまちには人が集まる」ことを信じ、野草薬草への理解、活用を通した伊佐市・さつま町の地域振興を推進していきます。
「伊佐薬草の杜」は伊佐市「曾木発電所遺構展望所」に向かう途中の広場にあります。
緑豊かなこの場所の環境を壊してしまわないよう、なるべく人の手でつくることにこだわりました。
広場には桜の木も植えられており、春になれば桜が美しく咲き誇ります。
薬草の杜ではこの地域に自生するものを中心に植栽してありますので、野生の鹿に食べられてしまうこともあります。健康が大切なのは人も鹿も同じです。「やさしい心」で鹿の健康も祈ってやってください。そして補充できる方がいらっしゃったら、ぜひご協力ください。これから薬草の杜を見に来る人にも、鹿たちの健康にも助かります。
薬草の杜だけでなく、周りを見渡してみれば、伊佐市・さつま町には、たくさんの野草薬草が自生しています。採取した野草薬草は、曽木の滝公園内にある野草薬草館にて、活用方法や効能について学ぶことができます。
今も伊佐薬草の杜の中心的な存在である大きな木はありますが、整備前は芝生の広場でした。
「伊佐薬草の杜」の石碑を建て、整備がスタートしました。この石碑の一部は、元々この公園にあった岩を利用しています。
「おばあちゃんの薬箱 伊佐『薬草の杜』キックオフ in曽木の滝」が開催されました。
伊佐市、さつま町から約300名の方にお越しいただき、石碑の除幕式や植樹式、薬草を使った鍋やカレーなどの振る舞いが行われました。身近に自生している薬草の効能を知っていただくイベントとなりました。
まずは、伊佐薬草の杜を見て回るルートをつくるため、木の杭を200本以上立てていきます。自然の草木を守るため、出来るだけ重機を使わずに、人の手で1本1本立てていきました。
花壇の整備をはじめました。使っている木材は、園内や周辺の山から倒木や間伐材を集めてきました。以前からこの場所にあった木材、材料にこだわり整備しています。
伊佐薬草の杜を通り抜けて、曽木発電所遺構展望所へ向かう遊歩道を新しく整備しています。斜面を削り歩道を整備し、木材で柵を立てていきました。ここでも「人力」です。地元の方々にも協力をいただき急ピッチで整備が進みました。
夏になると、植えられた野草薬草も新しい葉をつけ、伊佐薬草の杜全体に緑が広がってきました。夏場、雨が降らない日が続いた際には、水やりもかかせませんでした。
鹿児島県に接近した台風の暴風のため、伊佐薬草の杜周辺も大きな木が根元から倒れるなど、大きな被害が出ました。伊佐薬草の杜も植えた野草薬草にも被害があったため、復旧作業を行いました。
葉や実をつけていた野草薬草も、冬になると枯れてくるところも増えてきました。冬の寒さが厳しい伊佐ですので寒さに弱い野草薬草はビニールで囲うなど冬対策も行いました。
春になると新しい葉をつける野草薬草も増えてきて、伊佐薬草の杜も鮮やかになってきています。このとき開催したイベント「野草薬草フェスティバル」に合わせて、台風の被害をうけた遊歩道ももう一度整備を行いました。
野草薬草フェスティバル レポート伊佐薬草の杜に植えられている野草薬草は、伊佐市・さつま町に自生するものを中心に植栽してあります。
ここでで薬効などを学んでいただき、皆さんの身近な場所でも野草薬草を見つけてみてください。
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曽木の滝公園より車で約5分。曽木発電所遺構展望台の駐車場横広場にあります。
伊佐市・さつま町の薬草の自生情報や
効果、活用方法をご紹介します。