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2021年03月30日

第3回 野草薬草館ワークショップ「食べられる野草で寄せ植え作り!」

3月23日(火)、野草薬草館の3回目のワークショップを開催しました。

テーマは「食べられる野草で寄せ植え作り!」です。

今回は、鹿児島県内だけでなく福岡、熊本からもご参加いただき、計5名のお客様がいらっしゃいました。講師は、野草薬草アドバイザーの宮元京子さんです。

まずは野草・薬草について学ぶため、野草薬草館近くにある「おばあちゃんの薬箱 伊佐薬草の杜」へ車で移動しました。この日はお天気が良く、曽木の滝公園一帯は桜が満開でした。参加者は桜を愛でながら薬草の杜へと入っていきました。

 

薬草の杜には、体にやさしい野草・薬草が植えられています。人の頭から神経系、呼吸器系など体の系統ごとに10の畑に分けて紹介しています。最後の11番目の畑では、食べてはいけない薬草(毒草)も植えられています。

宮元さんは「世界には1万種類以上の薬草がありますが、そのうち食べられるのは100種類程度。体に良いものだけでなく、注意しないといけないものも学んで行きましょう」と話しました。

最初に登場するのは、脳(頭)に良いとされる畑です。代表的なものがヨモギです。ヨモギはカルシウムが豊富といわれ、骨密度が上がったり、認知症予防に効果があったりすることで注目されています。

続いて、神経系の畑です。ジンチョウゲ、クチナシなどが並びます。ドクダミは利尿作用があり、吹出物ができたときなどに飲むのがオススメだそうです。またオオバコ、雑草として抜いてしまうことが多いキランソウなどは、寄せ植えが可能とのことです。

呼吸器系ではワークショップのウェルカムドリンクでお馴染みのメドハギ、咳止めに効果があるとされるキンカンなどが植えられています。

その他に心臓系(循環)、消化器系、皮膚系、関節系(骨)、泌尿器系、強壮、肛門系と続きます。最後は毒草で、ニラと間違えやすいスイセン、見た目はキレイだけど毒がある彼岸花などがあります。

 

学んだ後は、いよいよ実際に野草を採取します。バケツとスコップを手に野草薬草館近くを歩いて回ります。

足元を見つめてながら歩くとヨモギ、スギナ、つくしが目に入ってきました。黄色い花を咲かせたタンポポも一面に咲いていました。参加者は、スコップで力を入れて土と根を丸ごと採取していきます。

更に奥の道路の両脇には、コンクリートの壁にびっしりとコケが生えていました。寄せ植えの際、最後にこのコケで野草の土台を固めていきます。厚さ約5cmの絨毯のようなコケを、スコップで採取していきます。手のひらサイズのコケに参加者は驚いていました。

材料が集まったので野草薬草館へ戻り、寄せ植えのスタートです。

好きな鉢を選んで、底にボラ土を入れます。その上に市販の土と腐葉土を2:1で混ぜたものを鉢の半分ぐらい入れます。

参加者は高さや葉の柔らかさの違う野草をバランス良く並べて寄せ植えしていきます。

途中、採取した野草からカブトムシと思われる幼虫が出てくる場面もありました。みなさん童心に帰ったように寄せ植えに夢中になっていました。

タンポポ、スイバ、ドクダミ、つくし、スギナ、ヨモギ、コケ・・・

鉢の中には様々な種類の野草が並びました。

最後に完成した薬草を前に参加者全員で記念撮影をしました。

 

宮元さんは「今回のワークショップを機に、薬草の良さを知って、身近なものを食べて健康で元気な体づくりを目指していきましょう」とあいさつしました。

最後に、参加者の皆さん全員で敷地内のおばあちゃん家でワークショップ限定の特別メニューを食べて、ワークショップは終了しました。

 

普段から寄せ植えをしているという熊本県人吉市から参加した女性は「身近に野草・薬草があることを知りました。いつもなら雑草と思って抜いちゃうけど、今回参加して見方が変わりました。寄せ植えも楽しかったです」。福岡から参加したご夫婦は「野草を見ていたら、昔はヨモギを使ってお灸を据えてことを思い出しました。懐かしく感じながら、寄せ植えも楽しみました」と話していました。

 

ワークショップは、毎週火曜日開催です。3日前までに電話(0995-24-4631)・FAX(0995-24-4632)・インターネット専用フォーム、または野草薬草館へ直接お申し込みください。