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2021年03月10日

第1回 野草薬草館ワークショップ「ヨモギ」でパンケーキ作り

2021年3月から野草薬草館のワークショップがスタートしました。毎週火曜日、野草の秘めたるチカラをたくさんの方に知っていただきたく開催します。偶数日は「食」、奇数日は「物」をテーマに毎回趣向を凝らしたワークショップとなっています。

早速、3月2日(火)に1回目のワークショップを行いました。県内から2名のお客様が参加し、ヨモギを使ったパンケーキ作りに挑戦しました。今回の講師は野草薬草アドバイザーの春山久美子さんです。「あいにくの雨ですが、自らヨモギを摘んでいただき、パンケーキを作りましょう」とスタートしました。

参加者は、野草薬草館から歩いて5分ほどの場所へ野草摘みに出発しました。本来でしたら歩いて散策しながら野草を摘む予定でしたが、あいにくこの日は小雨が降っていたので車で移動しました。

到着して少し歩くとすぐに野草が見つかりました。最初に目に止まったのは「ふきのとう」です。久々に目にするふきのとうに参加者からは「採ってみたい」との声が上がりました。春山さんは「ふきのとうは天ぷらにして食べるのもいいですが、栄養を摂るには刻んで、みそ、みりん、三温糖などを加えて炒めて『ふきみそ』で食べるのもおすすめです。春になると冬眠していた動物がふきのとうを食べて体を目覚めさせるんですよ」と解説していました。

続いて、本日の主役の「ヨモギ」や今回のパンケーキのジャムに使っている「スイバ」も発見しました。参加者は、丁寧に手で摘んだり、ハサミで切ったりして、カゴの中は野草でいっぱいになりました。少し歩いただけでこんなにもたくさんの野草があるのは、伊佐が盆地で土地自体がミネラル豊富だからなんです。自然豊かな伊佐だからこそ、野草が自生しやすくなっています。

野草薬草館へ戻り、ヨモギを使ったパンケーキ作りのスタートです。最初にヨモギをミキサーでペースト状にします。本来は茹でた後にミキサーにかけるのですが、繊維が多いヨモギは茹でるとペースト状になりにくく、酵素が逃げてしまうそうです。またヨモギについている米粒ぐらいの小さな赤ちゃんの芽は苦味が少なく、カルシウムが含まれています。生でミキシングすることで、ヨモギに含まれるカルシウムを摂取することができます。

今回の材料は、ホットケーキミックスではなくベーキングパウダーを使った本格パンケーキを作ります。

ケーキ作りは順調に進み、材料にペースト状のヨモギを混ぜると一気に鮮やかな薄緑色になりました。ホットプレートに生地を流し込むと薄緑色のお花がパっと咲いたようでした。焼き上がりをお皿に盛り付け、春山さんお手製のスイバのジャムでいただきました。参加者は「ヨモギの味が喉にくる」と話し、おいしく召し上がっていました。

ヨモギは、浄血作用、止血作用、腰痛改善、貧血予防などさまざまな効果が期待できるといわれています。春山さんは「野草を普段の生活に取り入れて、心も体も健やかに過ごしていただくお手伝いができたらうれしいです」と笑顔で話し、講座は終了しました。

講座終了後、参加者は同じ敷地内にある「野草庵 おばあちゃん家(ち)」で特別メニューの昼食を召し上がりました(参加料には、こちらの昼食代が含まれています)。その名も「つみ草御膳」。通常メニューにはない、このワークショップに参加した方だけの特別メニューです。ヨモギの天ぷらや野草ギョーザ鍋など様々な野草を使ったお料理に参加者は大満足していました。

鹿児島市から参加した女性は「ヨモギについて習いたかったので良い機会になりました。野草を食べて生きていこうと思うくらい勉強になりました」。日置市日吉町の男性は「ヨモギは傷口の薬とは知っていたけど、こんなにおいしく食べられるなんて驚きました。身近な人にも教えたいと思います」と話してくださいました。

 

ワークショップは、毎週火曜日開催です。ご興味のある方は、3日前までに電話・FAX・インターネット、または野草薬草館へ直接お申し込みください。