雌雄異株の落葉性の低木です。近年はトゲの無いアサクラザンショウが多く栽培されています。自生のサンショウにはよく似た種類のものがあります。そのうちイヌザンショウは容易に区別し難いくらい似ていますが、両者の相違点は、サンショウはトゲが対生であるのに対しイヌザンショウは互生で、香もあまり良くありません。4月頃淡緑色の花を開き、夏に果実が赤く熟します。果皮、若葉は薬用ばかりでなく、スパイスとしても重要です。また、床漬に入れると殺菌、殺虫作用が強いことがよく知られています。このことから特に細菌類の多い夏場には、食欲増進剤としてばかりではなく、食品衛生面からも理にかなった香辛料といえます。
3月頃から出る新芽を使います。
4月頃から咲き始める花を使って、醤油で煮ます。
ご飯によくあいます。
7月初旬からの青い果実は茹でて
アク抜きした後に、塩や醤油につけて保存し、葉と一緒に佃煮にしても美味しいです。
秋になると果実が熟してはじけます。黒い実を除いた果皮は大変香りがよく、粉山椒にします。
監修・写真提供九州大学名誉教授・長崎国際大学名誉教授 薬学博士 正山征洋 先生
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