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2017年10月30日

200円で美人になる湯は、神のご加護?!「紫尾温泉」

この湯につかれば、お肌がツルツル、といううわさの美人の湯。湯どころ鹿児島でも屈指の名湯のひとつで、紫尾山の麓にあって、派手さはないものの、静かな湯治場風の風情もまた魅力です。

紫尾温泉は神の湯とも呼ばれていますが、それは、お湯の湧き出ている場所が、なんと!紫尾神社の境内、賽銭箱の下だから。
この湯の発見時期は定かではありませんが、浴用として使われ始めたのは貞永年間(1684年~1687年)で、紫尾神社の前身である神興寺の僧侶たちが使用していたそうです。
湯は硫黄泉でPh9.4のアルカリ性。やや青みがかった湯は、とろとろっとしたやさしい肌触りで、湯上りの肌感は最高です。
休憩所を利用できる1日入浴券もあるので、お湯に何度もつかって、ツルツルのお肌を手に入れるのもいいですね。近隣から、農作業の骨安めに来る人も多いので、ディープな地元情報を仕入れることもできるかもしれません。

この温泉につかるのは、人間だけではありません。毎年10月に入ると、温泉の前に設けられた漬け場に、たくさんの渋柿が持ち込まれます。この湯に漬けると、渋柿の渋がいい具合に抜けて、甘い柿に変わるのです。「あおし柿」と呼ばれ、秋の風物詩にもなっています。
あおし柿の番をしているのは、西田隆三さん。「柿と人とは同じだと思ってやっています」と、柿を傷めないよう、湯を人肌の温度に保つために扇風機を回すなどの気配り。20時間ほど漬けて渋を抜き、持ち主に返すのが役目です。柿の種類や熟し具合によってコツが必要なようですが、夜中に何度も起きて様子を見たり、味を見て渋の抜け具合を確認したり。やさしいお湯とやさしい気持ちで出来上がるあおし柿は、間違いなくやさしい味ですね。
紫尾区営大衆浴場:鹿児島県さつま町紫尾2165番地
TEL:0996-59-8975
営業時間:5:00~21:30
大人200円。1日入浴は1000円。柿の入浴料は10kgまで400円